テレワークによって、メンバーのタスクや業務の進捗状況が把握できずに困っているチームリーダーも少なくありません。
そんなときにおすすめなのがタスク管理ツールです。
タスク管理ツールをチームに導入することで、メンバーのタスクや業務の進捗状況を可視化できます。
しかし、タスク管理ツールの種類は豊富にあるため、何を基準に選べばいいのか分からないというチームリーダーも多いはずです。
そこで本記事では、タスク管理ツールをチームに導入することで得られる効果や選ぶ上でのポイント・実際の事例などについて解説します。 タスク管理ツールをチームに導入するか検討しているのであれば、ぜひ最後までご覧ください。
1.タスク管理ツールとは?導入する企業が増えてきている理由
タスク管理ツールとは、チーム内におけるメンバーのタスクや業務の進捗状況を可視化したり管理したりできるツールのことです。
これまではお互いに対面でコミュニケーションを取ることで、リーダーを中心にチームのタスクや業務の進捗状況を把握していました。
しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で多くの企業がテレワークを推進するようになったことで、オフィスに出社していた頃と比較すると、コミュニケーションを取る機会が明らかに減っています。
その結果、メンバーのタスクや業務の進捗状況を把握するのが困難な状況となってきたため、それらの問題を解決する施策としてタスク管理ツールを導入する企業が増えてきているのです。
1-1.タスク管理ツールに搭載されている標準機能
タスク管理ツールには、以下のような標準機能が搭載されています。
- TODOリスト機能:優先順位をつけて、やるべき業務を可視化できる
- プロジェクト管理機能:直感的な操作で、チームやプロジェクトの進捗状況を管理できる
- スケジュール管理機能:それぞれのメンバーが、タスクの開始日と終了日をセットして共有のカレンダーに公開できる
- レポート機能:タスクにかかった工数や進捗状況など、タスク管理ツールに蓄積されたデータを参考にして、リアルタイムでレポートできる
- 情報共有機能:チーム内のメンバー同士で情報を共有できる
- アラーム機能:納期が近いタスクや優先順位の高いタスクが終わっていない場合には、アラームでメンバーに知らせる
上記のほかにも、タスク管理ツールによってはさまざまな機能を搭載しているため、それぞれ比較してみましょう。
2.チームにタスク管理ツールを導入することで得られる3つの効果
チームにタスク管理ツールを導入することで、以下の3つの効果が得られます。
- メンバーの進捗状況を把握できる
- コミュニケーションの活性化につながる
- 業務の効率化が期待できる
一つずつ解説します。
2-1.メンバーの進捗状況を把握できる
テレワークによって、メンバーが担当しているタスクや業務の進捗状況が不透明になっているケースも少なくありません。
しかし、タスク管理ツールを導入することでタスクや業務の進捗状況をすべて可視化することが可能です。
その結果、業務の抜け漏れを防げるようになり、業務クオリティの向上につながります。
2-2.コミュニケーションの活性化につながる
テレワークの場合、対面と比較してメンバー同士で気軽にコミュニケーションを取ることができません。
1人で業務を進めることがほとんどのため、孤独感を抱くメンバーも多いはずです。
しかし、タスク管理ツールでは業務の進捗状況をメンバー全員が一目で把握できるため、遅れているメンバーにすぐに気づいて支え合うことで、自然とコミュニケーションの活性化につながるのです。
2-3.業務の効率化が期待できる
タスクが明確にされていないと、どの業務から行えばいいのかが分からなくなり、非効率的に実施してしまうことになりかねません。
しかし、タスク管理ツールを導入することで、一つひとつのタスクを可視化できるようになります。
タスクを整理して納期から逆算することで、段取りよく進められるため、業務の効率化が期待できるのです。
3.チームに最適なタスク管理ツールを導入する上での5つのポイント
チームに最適なタスク管理ツールを導入したいのであれば、以下5つのポイントを意識しましょう。
- 問題解決できるような機能が搭載されているか
- 導入実績が豊富か
- 毎月どれくらいのコストがかかるか
- お試し期間があるか
- サポートが充実しているか
順番に解説します。
3-1.問題解決できるような機能が搭載されているか
タスク管理ツールは、TODOリスト機能やプロジェクト管理機能・スケジュール管理機能などのほかに、追加の機能が搭載されています。
チームによって抱えている問題は違うので、問題解決できるような機能が搭載されているタスク管理ツールを選びましょう。
3-2.導入実績が豊富か
タスク管理ツールを選ぶ上で、導入実績も非常に重要です。導入実績が乏しいタスク管理ツールは、何かしらの問題やユーザーから不満の声が挙がっている可能性があります。
一方、導入実績が豊富にあるタスク管理ツールは、多くのユーザーから好評を得ているという証明です。
そのため、なるべく導入実績が豊富なタスク管理ツールを選びましょう。
導入実績は、多くの場合オフィシャルサイトの事例や実績ページに掲載されています。
3-3.毎月どれくらいのコストがかかるか
タスク管理ツールによって、毎月かかるコストは異なります。
同じタスク管理ツールであっても、プランによって毎月かかるコストは大きく変動するので、自社の予算と検討した上で決めましょう。
明確にコストが記載されていない場合には、一度お問い合わせしてみましょう。
3-4.お試し期間があるか
タスク管理ツールをチームに導入する上で、操作しやすいかどうかも重要なポイントです。
たとえ導入したタスク管理ツールに機能が豊富に搭載されていても、操作しにくければすべての機能を使いこなせないため、意味がありません。
その結果、チームに浸透しない可能性があるので、導入する前に操作性をしっかりと確かめておく必要があります。
そのためにも、お試し期間があるタスク管理ツールを選びましょう。
3-5.サポートが充実しているか
タスク管理ツールを利用していく上で、トラブルやエラーが発生したり、操作方法が分からなくなったりすることもあります。
そんなときにサポートが充実しているタスク管理ツールであれば、電話やメールでオペレーターに相談することが可能です。
万が一に備えて、サポート体制が整っているタスク管理ツールを選びましょう。
4.チームにタスク管理ツールを導入する5つの手順
以下の5ステップでチームにタスク管理ツール導入できます。
- チームの現状を把握する
- 導入スケジュールを設定する
- チームに合ったタスク管理ツールを選定する
- チームにタスク管理ツールを導入する
- 評価・改善する
順番に解説します。
4-1.チームの現状を把握する
タスク管理ツールを導入するにあたって、まずはチームの現状を把握していきます。
現場で働くメンバーがチームの現状を一番把握しているはずなので、メンバーの意見を踏まえた上で具体的な課題や問題を洗い出します。
その後、タスク管理ツールを導入することで、課題や問題を解決できるかどうか分析しましょう。
4-2.導入スケジュールを設定する
現状の把握が完了したら、導入スケジュールを設定していきます。
タスク管理ツールを初めて導入する場合には、操作方法に慣れるまで時間がかかります。
そのため、なるべくチームが忙しい時期は避けるようにしましょう。
4-3.チームに合ったタスク管理ツールを選定する
実際に導入するタスク管理ツールを選定していきます。
搭載されている機能や導入実績・毎月のコストなどを比較した上で、チームに合ったタスク管理ツールを選びましょう。
4-4.チームにタスク管理ツールを導入する
選んだタスク管理ツールをチームに導入していきます。
いきなりすべてのメンバーのタスクや業務の進捗状況を管理しようとすると、混乱が生じてしまいます。
そのため、まずはチームのリーダーが中心となってスモールスタートしましょう。
4-5.評価・改善する
タスク管理ツールを導入したら、定期的に評価していきます。
特に以下の内容について、チーム内で話し合いましょう。
- 足りない機能はないか
- 使いづらくないか
- 導入前と導入後でどのような効果が実感できたか
- 改善したい点はないか
話し合った内容を基に、改善していきます。
5.チームにおすすめのタスク管理ツール5選
タスク管理ツールは種類が豊富にありますが、そのなかでもチームに導入する上でおすすめなのが以下の5つです。
- Backlog|株式会社ヌーラボ
- Jooto|株式会社PR TIMES
- Microsoft To Do|日本マイクロソフト株式会社
- Notion |Notion Labs Japan合同会社
- Lychee Redmine|株式会社アジャイルウェア
一つずつ解説します。
5-1.Backlog|株式会社ヌーラボ
提供会社 | 株式会社ヌーラボ |
料金 | スタータープラン:2,970円/月スタンダードプラン:17,600円/月プレミアムプラン:29,700円/月プラチナプラン:82,500円/月 |
主な特徴 | ソフトウェア開発や大手広告代理店・新聞社など、幅広く利用されているシンプルで直感的に使えるデザイン必要な機能がオールインワンでそろっている |
株式会社ヌーラボが提供しているBacklogは、さまざまな業種で利用されているタスク管理ツールです。
プロジェクト管理や課題管理・バグ管理システムなど、業務を遂行する上で必要な機能がオールインワンでそろっています。
また、シンプルで直感的に使えるデザイン設計のため、誰でも容易に使いこなすことが可能です。
30日間であれば無料で利用できるため、ぜひ検討してみてください。
5-2.Jooto|株式会社PR TIMES
提供会社 | 株式会社PR TIMES |
料金 | 無料プラン:無料スタンダードプラン:417円/月エンタープライズプラン:980円/月タスクDXプラン:要相談 |
主な特徴 | カンバン方式を採用 ドラッグ&ドロップだけで容易に操作可能万全のサポート体制 |
株式会社PR TIMESが提供しているJootoは、1,900社以上の企業が導入しているタスク管理ツールです。
タスクをカードのように整理するカンバン方式を採用しており、基本的な操作はドラッグ&ドロップのみです。
オンラインセミナーの開催や個別相談など、万全のサポート体制を構築しているので、初めて導入する場合でも安心して利用できます。
5-3.Microsoft To Do|日本マイクロソフト株式会社
提供会社 | マイクロソフトコーポレーション |
料金 | 無料 |
主な特徴 | 無料で利用できるパソコンとスマートフォンの両方で使用可能クラウドでデータを管理 |
日本マイクロソフト株式会社が提供しているMicrosoft To Doは、アカウントを作成すれば誰でも無料で利用できるタスク管理ツールです。
データをクラウドで管理しているため、パソコンだけでなくスマートフォンでもチェックできます。
Microsoftサービスとの連携もスムーズにできるので、普段の業務からExcelやWordを利用している企業におすすめです。
5-4.Notion |Notion Labs Japan合同会社
提供会社 | Notion Labs Japan合同会社 |
料金 | フリープラン:無料プラスプラン:8ドル/月(年払い、月換算の場合)ビジネスプラン:15ドル/月(年払い、月換算の場合)エンタープライズプラン:要相談 |
主な特徴 | テンプレートが豊富数多くの機能を搭載使いやすい |
Notion Labs Japan合同会社が提供しているNotionは、世界中で利用されているタスク管理ツールです。
テンプレートが豊富にあり、さまざまな装飾も可能なため、一目でタスクや業務の進捗状況が把握できます。
Wiki機能やメモ機能など、数多くの機能も搭載しています。
フリープランであれば無料で利用開始できるため、ぜひ検討してみてください。
5-5.Lychee Redmine|株式会社アジャイルウェア
提供会社 | 株式会社アジャイルウェア |
料金 | フリープラン:無料スタンダードプラン:800円/月プレミアムプラン:1,200/月ビジネスズプラン:1,800/月 |
主な特徴 | 業界関係なく利用できる機械の管理も可能プランが全部で4種類 |
株式会社アジャイルウェアが提供しているLychee Redmineは、6,000社以上が導入しているタスク管理ツールです。
人だけでなく機械のタスク状況もリアルタイムで可視化できるため、さまざまな業界で利用することが可能です。
プランは全部で4種類あり、ご要望に沿ったカスタマイズも承っています。
6.チームにタスク管理ツールを導入した5つの事例
チームにタスク管理ツールを導入した事例を5つご紹介します。
- 株式会社スターフライヤー|株式会社ヌーラボ
- 株式会社マネーフォワード|株式会社ヌーラボ
- 株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ|株式会社ヌーラボ
- 株式会社tent tent|株式会社PR TIMES
- 株式会社サンディアス|株式会社PR TIMES
6-1.株式会社スターフライヤー|株式会社ヌーラボ
日本の航空会社である株式会社スターフライヤーでは、自社の魅力を発信することを目的とした「SNS委員会」を発足させており、SNSでの情報発信に注力しているそうです。
SNS委員会では、パイロットや客室乗務員・整備士など、総勢20人以上のメンバーが参加していたため、メールのやり取りだけでは非効率的で限界を感じていました。
そこでタスク管理ツールを導入した結果、メンバー全員がスマートフォンでタスクや進捗状況を確認できるようになり、コミュニケーションコストの大幅な削減に成功しました。
また、工数管理を徹底することで、依頼内容の最適化に役立っているとのことです。
今後はMicrosoft Teamsとの連携も視野に入れていき、さらに業務を効率化していきたいと述べています。
6-2.株式会社マネーフォワード|株式会社ヌーラボ
個人や法人向けにお金の課題解決を目指すWebサービスを提供中の株式会社マネーフォワードでは、自社のサービスを導入する上で、お客様に対して1人ずつメールで対応していたそうです。
そのため、顧客管理をする上で属人化が起きてしまうという課題を抱えていました。
しかし、タスク管理ツールを導入したことで、お客様の導入状況をチーム全体で管理できるようになったとのことです。その結果、属人化の解消に成功しました。
6-3.株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ|株式会社ヌーラボ
総合広告代理店である株式会社ADKマーケティング・ソリューションズでは、Excelとガントチャートでタスクを管理していました。
しかし、変更があるたびにExcelを更新しなければならず、都度データをクライアントへ送信することでコミュニケーションコストも増加していたそうです。
その結果、本来のコア業務にまで支障が出る事態に陥りました。
そこでタスク管理ツールを導入した結果、すべてのタスクが可視化されるようになったことでタスクの抜け漏れのリスクが減少し、コミュニケーションコストの削減につながったとのことです。
参考:株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ|株式会社ヌーラボ
6-4.株式会社tent tent|株式会社PR TIMES
メディア運営やSNS運営のサポートなどを展開している株式会社tent tentでは、複数のタスクをチャットツールで管理していたそうです。
そのため、リアルタイムで業務の進捗状況を把握できないことを課題としていました。
しかし、タスク管理ツールを導入したことで一つひとつのタスクの進捗状況を逐一把握できるようになり、業務効率の改善に成功したとのことです。
業務に対する心理的負担も軽くなったと語っています。
6-5.株式会社サンディアス|株式会社PR TIMES
プロモーション支援や事業コンサルティングなどを展開している株式会社サンディアスでは、記事制作の進行管理においてSlackを利用していました。
そのため、複数の業務が同時に重なってしまうと、担当している案件情報がほかのコメントによって流れてしまい、進行状況が分からなくなるという課題を抱えていたそうです。
プロモーション支援や事業コンサルティングなどを展開している株式会社サンディアスでは、記事制作の進行管理においてSlackを利用していました。
そのため、複数の業務が同時に重なってしまうと、担当している案件情報がほかのコメントによって流れてしまい、進行状況が分からなくなるという課題を抱えていたそうです。
7.タスク管理ツールの導入に併せてBPRも検討しよう
少子高齢化による労働人口の減少や働き方改革などの影響から、BPRを実施する企業も増えてきています。
そのため、タスク管理ツールの導入に併せてBPRも検討しましょう。
BPRとは「Business Process Re-engineering」の略称であり、業務内容や業務フロー
などを根本的に見直す施策のことです。
BPRを実施することで、従業員満足度の向上やコストの削減など、さまざまな効果が期待できます。
詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>BPRとは?目的やメリット・デメリットなどを分かりやすく解説!
8.まとめ
本記事では、タスク管理ツールをチームに導入することで得られる効果や選ぶ上でのポイント・実際の事例などについて解説しました。
タスク管理ツールをチームに導入することで、業務の効率化やコミュニケーションの活性化につながります。
そのため、チームで業務を行うにあたってタスク管理ツールは必要不可欠です。
本記事を参考にタスク管理ツールの導入を検討してみてください。
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